キチン・キトサン
キチンはポリ-β1-4-N-アセチルグルコサミン、キトサンはキチンをさらに脱アセチル処理したポリ-β1-4-グルコサミンのことを指します。このように本来別の物質なのですが、キトサンを精製する際にキチンが残ってしまう為、キトサンのことを指してキチン・キトサンと呼んだり、両方を総してキチン質と呼んだりしています。どちらも多糖類の一種で、カニ・エビなど甲殻類や昆虫類の外殻などに含まれる動物性の食物繊維です。キチンは水にも酸・アルカリ(濃度が濃い場合を除く)にも溶けませんが、キトサンは酢の酢酸や胃酸の塩酸などの酸に容易に溶けます。
キチンは強度と柔軟性があり、生物由来の物質で安全性が高く、体内の酵素リゾチームによって分解されるなどの特徴をもつことから、医療用の創傷被覆材や手術用縫合糸に利用されています。キトサンもキチンと同じく創傷被覆材・人工皮膚など神経再生や皮膚再生といった再生医療素材の他に、重金属とのキレート結合や脂肪吸着作用などのキトサン特有の性質から医療・健康食品として広く利用されている他、加工性の良さと強度・柔軟性から繊維やハイブリッド材料としての応用も進んでいます。
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